歩行不足とリフレクソロジー
たいへん興味深いことに、かつて人気のリフレクソロジーと、
現代人のウォーキング不足には密接な関係があります。
リフレクソロジーは足裏の反射区を刺激して、からだ内部の環境を正常化する
はたらきがあるとされています。
足裏をもむだけで全身が癒される、と人気になりました。
ですが、これは本来は毎日のウォーキングで代替されてきたことです。
現代では、歩く道路が固くてフラットな舗装道路です。
そして、それに対抗するように靴のソールは暑くなり路面からの刺激は少なくなっています。
ひるがえって、ずっと昔の人類となると靴も履かずに裸足で生活していたわけですし、
路面も石などがころがるデコボコな道だったことでしょう。
そうすると、裸足にデコボコ道ですから、足裏への刺激は非常に強いものだったはずです。
これなら、歩くこと自体が「足もみ」「リフレクソロジー」と同じような作用をもたらしても
おかしくありません。
もっと今に近い時代として江戸時代や明治時代のことを考えても、庶民の交通手段は
「歩くこと」でしたので、毎日の歩行量は今の時代とは比較にならないくらいです。
そして、履物は草履や下駄などそれほどクッション性に富むものではありません。
路面も大分、整備されてきたとはいえ、土の道で人通りの少ないところなどでは
石ころ混じりのデコボコ道が多かったと思います。
このように、路面が荒れていると逆に、リフレクソロジーで言う所の「足裏の刺激」は
より強くなり、「歩くリフレクソロジー」の効果はより多く見られたことでしょう。
路面が舗装されはじめ、靴もソールが厚めのクッション性のよいものを履くように
なったのは戦後のことですので、ここ50年くらいで歩行によるリフレクソロジーの
代替効果が失われ、人為的に足裏をもむ施術のニーズが高まった、と考えられます。
人為的に足裏をもむリフレクソロジーは、短時間の施術で全身の癒し効果があるため
手軽な元気回復の手段として重宝しますが、ウォーキングの場合はさらに、
- 全身の骨と筋肉を強くし、正しい姿勢のバランスをとること
- 心臓・動脈・静脈・リンパすべての循環器系を活発にすること
- 脳に酸素を大量に送りこんで活性化し循環を良くすること
といったメリットが「もれなくついてくる」といった利点があります。
リフレクソロジーだと、こういったメリットがあまり望めないため、
リフレクソロジーだけに頼っていてもダメで、毎日のウォーキングも必要となります。
ですから、
疲れてつらい時はリフレクソロジーを受けて楽になるのも大切。
でもそれだけでは「楽になるだけ」で終わってしまい、進歩改善がありませんので、
ウォーキングもぜひ日常の習慣として取り入れてくださいね。
もちろん、ウォーキングを実践するには「歩き方」が大切になります。
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それがベストソリューション!と考えられると思います。
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